むち打ちの症状と特徴
交通事故による8割の怪我は「むち打ち」です。事故の衝撃で背骨に対してムチのようにしなる動きの衝撃が加わものです。むち打ちは、予測していなかった状態で身体全体に対して衝撃が加わります。そのため筋肉が過度に緊張してしまいます。また、血行不良を引き起こしたり、神経を刺激します。それにより痛みやシビレ、ダルサといった症状を引き起こします。酷い場合、事故の衝撃で首の骨や背骨がズレてしまうこともあります。
交通事故によって負傷したむち打ちや、その他の症状の特徴として、「日が連れて症状が強くなってくる」ケースが多く見られます。これは、交通事故直後というのは、突然の出来事で体にも精神的にもストレスが加わるので、アドレナリンというホルモンが多く放出され、痛みを感じにくい身体となっているのです。このホルモンの分泌は時間の経過とともに治まってくるので、徐々に痛みとして身体に現れてきます。
むち打ち 種類
「むち打ち」の症状は大きく分けて5つあります。
頚椎捻挫型
むち打ちの7〜8割がこれに相当しますが、症状としては、首や背中のハリやだるさ、動かした時の痛みが主に現れます。症状が強い場合は、頭痛や手にシビレが出てくることもあります。また頭痛に悩まされることもあります。
神経根症状型
頚椎の神経が圧迫されてしまうことで、首の痛みを始め、手や腕のしびれ、後頭部の痛みや顔面痛、場合によっては筋力低下を引き起こしてしまいます。
バレー・リュー型
後部交感神経が損傷することで、めまいや吐き気、耳鳴りや、目のかすみなどの症状が現れてきます。集中力が低下したり、胸の圧迫感が出てきたりすることもあります。
脊髄症状型
脊髄神経が損傷することで、下肢のしびれや知覚異常、歩行障害が出現してきます。場合によっては尿や便が出にくくなることもありますが、この場合は、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
脳脊髄液減少症
初期の症状は、頭痛で始めることが多いですが、首や手足の痛みを始め、聴力・視力・味覚・血圧障害が出現します。記憶力の低下や不眠、うつ症状も出現してくることもあります。